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プーランク/六重奏曲

Sextuor
Francis Poulenc (1899-1963)

六重奏曲
フランシス・ プーランク

 僅か19歳にして作曲された《二つのクラリネットのためのソナタ》を初めとする、《フルート・ソナタ》、《オーボエ・ソナタ》、《クラリネット・ソナタ》等のプーランクの管楽器室内楽曲は、この種の演奏会において取り上げられることが多く、「フランス六人組」の中でも、管楽器奏者にとっては最もなじみの深い作曲家である。この《木管六重奏曲》は彼のこの種の室内楽曲の中でも最も大きい編成で、通常の木管五重奏の編成にピアノが加えられている。「フランシス・プーランク」を著したアンリ・エルはこの作品について次のように述べている。

『この六重奏曲は、用いた管楽器のためには大変見事に書かれており、各楽器は最も良く鳴る音域で、最も適切にそれぞれの役割を演じている。つまり音は最も容易に正確に表情豊かであるのだ。』
 この曲は1930年から32年にかけて作曲され、後改訂を加えられ1940年に完成された。同じく1932年に作曲された《2台のピアノのための協奏曲》と共通する語法が多く見られる。3楽章形式で第1楽章はソナタ形式、第2楽章は「嬉遊曲」と題された3部形式のアンダンティーノ、第3楽章「プレスティッシーモ」は変形されたロンドと見ることができる。全体を通じて彼の特徴である明快さとメランコリックな旋律との調和が見られる。ジョルジュ・サレ Georges Sallesに献呈されている。

第1楽章 Allegro Vivace
第2楽章 Divertissement
第3楽章 Finale

(今までいろんな機会に書いた曲目解説。自分の演奏会のものの他、依頼された物も有りますので、テューバ以外の曲もあります。以前この類の情報を収集するのが結構面倒くさかったため、何かの役に立てばと思いここに掲載します。転載自由。)

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2000年10月24日 15:02に投稿されたエントリーのページです。

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