2010年10月27日

10/25-11/05低音デュオTwitter対談

バリトンの松平敬さんとtwitterで、今度は二週間、のんびりと対談します。

2010年10月25日(月)〜2010年11月5日(金)
「第6回 低音デュオ橋本晋哉×松平敬 Twitter対談」

『現代音楽の庭』http://twitter.com/jscmgarden
松平敬 http://twitter.com/matsudaira_jscm
橋本晋哉 http://twitter.com/s_hashimot_jscm

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今回は来週に迫った演奏会を挟んで、各曲についてあれこれ語ったり、終わった後の反省会をお届けする予定。

2010年10月26日

低音デュオ各曲解説:沼地の水(2009)

さて、続いての紹介は、田中吉史さんの「科学論文の形式によるデュオ」と同じく、昨年の演奏会で委嘱し初演した、鈴木治行さんの「沼地の水」です。鈴木さんも先日の田中さんとはまた違った方法で、言葉を扱うことについて非常に独特なアプローチをなさっています。以下昨年の演奏会プログラムより転載。

沼地の水 (2009)

 なぜかここ2、3年、言葉を扱う作品を書く機会が増えていて、その都度、言葉(イメージ)と音の関係をどうするか、といういつもの問題が頭をもたげる。その時、なるべくなら、伝統的に言葉の意味性に寄り添いそれを増幅する、ということをやりたくないという心理が働くわけだが、かといって抽象的な音響として声を扱うという、モダニズムの文脈においてさんざんやられてきたアプローチも全く退屈だとすればはたしてどうすればよいか?というわけで、6年ほど前に「語りもの」において始まり、今もまだ未知の可能性をそこに感じている自己言及というアプローチが浮上してくる。本来は「語りもの」の新作において展開させる予定だったコンセプトを、一足先に「語りもの」ではないがその周辺に位置するこの作品で試みようというわけだ。そしてまた、チューバという僕にとって今回初めて向き合う楽器をどうするか、というもう一つの問題もあった。この作品で耳を傾けていただきたい聴取の焦点は、バリトンとチューバとの関係性にある。二者の関係性の糸が、寄り添ったりずれたり、絡んだりほぐれたりというその様相を観察すること。そのための媒介として、物語らしきものの断片も立ち現れるであろう。最後に、今二者といったが、バリトンの歌唱と歌う内容との間にもずれがあるため、実は二者ではなく、歌唱、テキスト、チューバの三者の関係性なのだということも言い添えておきたい。この作品を作る機会を与えていただいた松平さん、橋本さんというすばらしい同時代の演奏者お二人に感謝致します。

2010年10月25日

低音デュオ各曲解説:科学論文の形式によるデュオ(2009/2010)

さて、そろそろ11/04@門仲天井ホールでの低音デュオ3rdライヴで演奏する曲をご紹介していこうと思います。まずは、昨年のライヴで初演した、田中吉史さんの「科学論文の形式によるデュオ」。田中さんにはテューバとピアノのために「ブルーノのアウラ」という曲も書いていただいたのですが、「語ること」「話すこと」と音楽を独特の方法で結びつける、とても興味深い方法で曲を書いていらっしゃいます。以下ご本人による解説。


科学論文の形式によるデュオ(2009/2010)

バリトンとチューバが学会発表をする。この手の学会ではままあることなのだが、研究領域の専門化が進みすぎて、内容を完全に理解できる人はほとんどいない。聴衆の多くは、部分的にしかわからない彼らの発表を、ひたすら続く音の流れとして体験している--まるで音楽のように。
「科学論文の形式によるデュオ」は、このような体験をシミュレートしたものだともいえる。科学論文(この作品においてより厳密に言えば、実験心理学における論文)の書き方というのは、細かいところまで様式化されており、この作品もそれに従っている。すなわち、全体は「概要」(abstract)、「目的」(purpose)、「方法」(method)、「結果」(results)、「考察」(discussion)、「結論」(conclusion)より構成されており、細部に関しても所定の様式に従っている。
なお、ここではある記憶実験が報告されているが、学術的な研究報告としてではなく、我々は科学論文と共通した構成を持つ別のものとして聴かれることを望んでいる--まるで音楽のように。
昨年の「低音デュオvol.2」で発表されたが、今回はさらに推敲された形での発表が行われる。

2010年10月 4日

10/04-10/10「一週間Twitter対談」山本裕之×橋本晋哉

今日からの一週間、作曲家の山本裕之さんとtwitterで一週間、のんびりと対談します。詳細はこちら

2010年10月4日(月)〜10月10日(金)
「一週間Twitter対談」
作曲家山本裕之×低音金管楽器奏者橋本晋哉
『現代音楽の庭』http://twitter.com/jscmgarden
山本裕之 http://twitter.com/h_yamamoto_jscm
橋本晋哉 http://twitter.com/s_hashimot_jscm

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元々は9月に第一弾として3時間程度の対談をやったのですが、twitterの更新の間隔と対談のペースが限られた時間では上手くかみ合わないのではないか、ということで、引き続き前回の話題を掘り下げて、しかしゆるーい感じでお届けしようと思っています。