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低音デュオ各曲解説:ローテーション I (2010)

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さて、曲目紹介も3曲目、今回は今年の委嘱作である松平頼暁さんの「ローテーション I」です。この曲には題名が指し示す、ちょっと凝った仕掛けが施してあります。その仕掛けとテキストの関連性が非常に興味深い。

ローテーション I

 低音デュオの委嘱により作曲。演奏順が決まっている10頁と、後半のどこかで演奏される1頁から成る。順序が確定している 10頁は上下逆に読むと、ソプラノとサクソフォンのための「Rotation II」になる。IもIIも、テクストは猿田長春訳詩の「しでなし ごでなし ろくでな詩」から「ゐたいところに」(I)と「ゐないをとこ」(II)によっている。不在や不在願望をうたうテクストに対して「彼は常に我等と共にあり」という言葉が、英、独、仏、伊と日本語で語られる。

(テクストの本文も頂いているのですが、これは著作権上掲載できないので、ここでは割愛。)

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