2000年10月24日

プロッグ/3つの小品

Three Miniatures (1990)
Anthony Plog (1947-)

3つの小品
アンソニー・プロッグ

 アンソニー・プロッグはトランペット奏者として知られることが多い人物であるが、金管楽器や金管アンサンブルの作品からオーケストラのジャンルに至るまでの幅広い作曲活動も行っている。テューバとピアノのための《3つの小品》は、1990年アメリカのテューバ奏者ダニエル・ペラントーニ Daniel Perantoniの為に作曲され、同年札幌に於ける国際テューバ・ユーフォニアム会議で初演された。また、一連の金管楽器のために作曲された《3つの小品》シリーズの中の一曲でもある。1992年には作曲者によりテューバと管楽アンサンブルの編成にも編曲されている。

Allegro vivace-Slowly-Allegro vivaceの形式で構成されているこの作品は、通常テューバでは演奏されないようなテクニカルなパッセージや、高音域で謳われる叙情的な部分を含むショウ・ピースであると同時に、彼の特徴である込み入ったリズムと個性的な和声がよく現れている作品であるといえよう。

(今までいろんな機会に書いた曲目解説。自分の演奏会のものの他、依頼された物も有りますので、テューバ以外の曲もあります。以前この類の情報を収集するのが結構面倒くさかったため、何かの役に立てばと思いここに掲載します。転載自由。)