2003年12月30日

一年の計は年末にあり

 一月一日からつけた日記が長く続かないのは、「一月一日」という特殊性に拠った決断だからだ、といったような話をどこかで読んだような気がするので(うろ覚えすぎ)、12月30日火曜日という即物的な今日から再び日記をつけ始める。
 前回日本のオーディションに行くに当たって2本持っていく事がかなりしんどかったので、暫く学校のC管(同モデル)を借りて、自分のは日本に置いておいて、という段取りだったのだが、帰ってきた途端学校が休みに入ってしまい楽器が借りれなかった。しょうがないので年明けまでは、C管に関する練習はマウスピースのみ、という事になる。ボボのメソードのはじめの部分、それからいくつかのオケスタの嫌な部分をグリッサンドで均していく、という練習。

 さて、一年の計。個人的に抱えている問題は多々あるけれど、今年は「スラー」を徹底的にやっていきたい。この2年間で音を点「デタッシェ」で並べていく事にはあまり苦痛を感じなくなったけれども、同じ事をすべてスラーで、という事になると特定の組み合わせでどうしてもすんなりといかない。
ある固まった音形を、どのような音域でも、音量でも、ムラ無く繋いでいくこと。これを全体の目標にする。
 使う素材はLowell LITTLEのEmbouchure Builder、Roger BOBOのMastering the tuba。アンブシュア・ビルダーのほうは基本的な奏法を徹底化するため、まずは頭から9番までをじっくりと。ボボのほうは関連する項目を日替わりで。リップスラー関連は5つのエクササイズのヴァリエーションを合わせて31個なので、各エクササイズから一つずつ計5個を毎日こなすと一ヶ月で150、1つの練習が約5回まわる計算になる。2ヶ月間計10回こなしてみて、その後どういう風に持っていくかを再考する事にする。
アンブシュアビルダーのほうは一ヶ月間30回やった後で更に先に進むかどうかを判断する。
 これらの練習はC管ならin C、F管ならin Fで行う事を原則とする。この手の練習は慣れてくればそれだけ時間が短縮されてくる筈。全体の練習時間にかかるウェイトが30%程度が維持される事が望まれる(でないと普通の仕事の準備などとの兼ね合いで続けられない)。
 以上が年間を通した長期的目標。

半年間を通しての中期的目標からは各楽器ごとで。
 C 管。何はともあれ、基礎的なテクニックは全て再確認の必要性あり。アーバン、ボボのメトードを使っていく。ブレスコントロールに関してはC管を使って練習するのが一番効果的。オケスタを数多く当たる。今の段階では全ての練習においてシンプルなものを確実にこなす事を基本とする事。
 F管。ウェイトとしてはソロの曲を吹く事が多いので、その時々に必要なテクニックを予備段階として練習に取り入れる。ジャズのクラスでもこちらを使うので、アルペジオ、スケールを通して楽器を使った和声感をキチンと見につけていく事。

一ヶ月毎の短期目標。
 C管。上掲リップスラーの練習と11月から引き続きlow tone studies。アーバンの跳躍の練習。
 F 管。今月はクロード・バリフのソロ曲の本番があるので、必然的にそこにウェイトをかけた練習。予備段階の練習として四半音音階の練習。ボボのメトードからウォームアップ、オクターヴの練習、リップトリルの練習。離れたインターヴァルのコントロールとダイナミックスの練習。後二つはヴァリエーションで進めるだけ進む。

一週間毎の超短期目標。(~1/3)
 C管。冒頭にあるように楽器が無いので、マウスピースのみ。ボボの最初にあるマウスピース用のエチュードと、来月のロメオとジュリエットのオケスタを。息をたくさん使う事に留意。毎日やる事。

 F 管。前掲のメトード練習、四半音音階。バリフは譜読みの段階なので、4分の1以上に落としたテンポから全体を通して少しずつあげていく。この段階では全体の構成をしっかり把握するため細かい装飾音符群は力技で通し、出来なかった音形は後で取り出してキチンと見直す。難しいところは特に暗譜していく事。目標テンポは各指定テンポの60%。四半音音階は楽譜上の音の指使いを記憶。アルペジオは4分音符=60、8分音符、サークル・オブ・5で属7のコード。

サボりっぱなしのセルパンだが、こちらは何をどういった方向に進めるべきか、いまいち考えがまとまらない為、年末の宿題。

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