2004年3月23日

何事も無かったように。

3月もあっという間に過ぎてゆきつつあって、気がつけば日誌を3週間くらいほっぽらかしてしまった。
前回の日誌で猛省を即したくせに一体どうしたんだ、という向きもあるかもしれないが、某漫画のように何事も無く再開してみたりする(反省してます)。

取り敢えず随分遡って3月の頭の演奏会。日本の演奏会場では「内部奏法をしてよいピアノ」と「何があっても中を触ってはいけないピアノ」のどっちが多いかというと、これはもう圧倒的に後者が多いわけで、今回内部奏法のためにわざわざ用意して頂けたのは本当に有り難かったのだが、予想以上に鳴らないピアノで(凄くよいピアノだったらそりゃ勿論内部奏法不可なんだろうけど)真横でかなり強く弾いて貰っても全然聞こえない場所が多々あった。結果的にアンサンブルがずれた場面が幾つかあったわけだけれど、これは外的要因というよりは寧ろ自分の中にキチンとしたテンポが無い、ということの証左であって、これは今後の課題。「Arabesque V」はやればやるほど面白い部分が見えてくるので、これは今後も継続して取り上げていきたいと思う。翌日は現代奏法に関するレクチャーをやらせてもらい、色々な方にお会いできて非常に刺激になった。お手伝い頂いた方、有難うございました。一週間でパリに戻る。しかしこの一週間の間が東京でこの冬一番寒かった、というのは解せない(なぜか一番寒い時期に出向く=橋本の法則)。