2010年3月31日

The tuba in my life:file10.プログラム&御礼

10/03/30先日"Le tuba rencontre..." vol. 6 を無事終えることが出来ました。寒いなか足を運んでくださった方々、ありがとうございました。
こういったコンセプトを主軸としたリサイタルは、2006/02/21 [B→C」、2008/01/26「テューバは語る」に続いて3回目でしたが、前2回が自分で構成した分ある程度結果の予想がついたのに対して、今回は良い意味で予想を裏切られることが多く、準備の段階では大変でしたが同時に楽しいものでした。

テクニカルな今後の問題としては、1/4音の運用についてもう少し突っ込んだ練習が必要であることを痛感しました。ちょっと放ったらかしになっているのですが、チューバの1/4音についてのメトードと自分のためにも書いてみようと思います。また近々youtubeに動画がアップされる予定です。

当日のプログラムをPDFファイルにて御覧いただけます。こちらをクリック。

この"The tuba in my life"という企画、非常に刺激的ですので、今後もまた他の作曲家を迎えて続けていこうと思います。

2010年3月29日

The tuba in my life:file09.チューバの現在

さて、9回に分けてお送りしてきた3/30のコンサートのコンセプトですが、最後はチューバとピアノのために作曲された田中作品、そして今回委嘱した曲のテキストです。
全体をまとめたプログラムに付いては後日改めてエントリを起こしたいと思います。


■チューバの現在:Transformを抜け出して

チューバに限らずどの楽器でもそうだが、演奏家は古い曲だけではなく同時代の新しい音楽も手がける。西洋音楽の歴史は新曲の誕生と淘汰だが、生き残った作品は古典となってTransformの対象になり得る。マショーもバッハもシューベルトもベートーヴェンも、自分の作品が見知らぬ楽器によって演奏し直されるとは思っていなかったのと同様に、どのような新しい音楽も将来どのように状態変化(Transform)させられるのかは分からない。Transformがリコンポジション(再作曲)によって「新しいオリジナル」を作ることなのだとすれば、元の作品は新しい作品のための素材(ネタ)の次元に置かれることを意味する。まだ素材化されていない状態を「ピュアなオリジナル」というのだとしたら、新しい音楽がそうなのである。ではリコンポジションによって誕生した「新しいオリジナル」は「ピュアなオリジナル」たり得るのか(ああややこしい)? 歴史は螺旋のように循環する。

ともかく新しい楽器(や編成)であればあるほど、このような状況は起こりやすくなるはずだ。

田中吉史の《Aura di Bruno, oppure un'intervista interpretata da tuba e pianoforte(ブルーノのアウラ、あるいはチューバとピアノの通訳によるインタビュー)》という長いタイトルを持つ作品は、ブルーノ・マデルナ(1920-73)のインタビュー録音を素材に、作曲者の興味の対象である「話し言葉を器楽に移植すること」というコンセプトで書かれている。上に書いた文意とは異なるがこれもまた一種のTransformである。2008年橋本晋哉によって委嘱、同年「秋吉台の夏」で初演されている。

山本裕之の《輪郭主義I》は今回のために書き下ろされた。通常音律のピアノと徹底的な4分音を駆使したチューバはほとんどピッチ・ユニゾンで出会う機会がないが、それでいて概ね明確な線をなぞり続ける。そこに立ち現れるのは歪んだ輪郭であり、常に曖昧な線の提示である。橋本晋哉によって委嘱、2月末に完成。



今までのこのコンサートの関連記事はこちらから、またコンサート日時、場所の詳細は「続き」からどうぞ。

続きを読む "The tuba in my life:file09.チューバの現在"

2010年3月22日

03/26木のラッパプログラム

10/03/263/26,27の両日においでいただきました方々、ありがとうございました。
当日のセットリストを備忘録として。

チャコーナ《寂しい女》(濱田芳通)
Chacona "A lonely women" (Yoshimichi Hamada) (all)

ソナタ《ラ・モニカ》(フィリップ・フリードリッヒ・ベデッカー)
Sonata sopra la Monica (Philipp Friedrich Bodecker) (serpent)

《トルディオン》(ピエール・アテニャン)
Tourdion (Pierre Attaignant) (all)

《カリーノ・カスチューラミー》 (ウィリアム・バード)
Callino Casturame (William Byrd) (cembalo)

《ファンタジア》(ヤコブ・ファン・エイク)
Fantasia (Jacob van Eyck) (cornetto)

《セルペンス・セクンド》(ミシェル・ゴダール)
Serpens Secund (Michel Godard) (serpent)

《アントレ》
Entre (all)

フランス風バッロ《恋人》 (グリエルモ・ダ・ペーザロ)
Ballo Francese "Amoroso" (Guglielmo Ebreo da Pesaro) (all)

2つの《ロンド》(ティールマン・スザート)
Rondo (Tielman Susato) (all) 

《ラ・ヴォルタ》 (ウィリアム・バード)
La Volta (William Byrd) (cembalo)

《パッサメッツォ・モデルノ》
Passamezzo Moderno (all)

濱田芳通(コルネット)、橋本晋哉(セルパン)、西山まりえ(バロック・ハープ)、矢野薫(チェンバロ)

10/03/27こちらは写真は3/27「サクバットと仲間たち」で使用した飛び道具。

The tuba in my life:file08.舞曲の物質化

さて、今まで今回の演奏会のコンセプト、"Transform"(状態変化)の4つのキイ・ワードをご案内してきました(「テキストからの離脱」、「オブリガートの剥離」、「ポリフォニーの解体」)。今回はその最後、「舞曲の物質化」、題材はバッハの無伴奏フルート・パルティータです。

古典組曲はいうまでもなく当時の舞曲、すなわちダンスミュージックを様式化したもので、当然のことながら曲のキャラクターは意識的に区別化されている。
『舞曲の物質化』は、バッハの無伴奏フルート・パルティータを楽譜そのままの形で演奏する。しかしここでは舞曲にかませる「物質」によってチューバの音響ともども新たな区別化を試みる。

◆J.S.バッハ:無伴奏フルート・パルティータ イ短調 BWV.1013
1.アルマンド(ゴム質吸音材)
2.クーラント(コイル)
3.サラバンド(皮と鈴)
4.イギリス式ブーレ(アルミ)



今までのこのコンサートの関連記事はこちらから、またコンサート日時、場所の詳細は「続き」からどうぞ。

続きを読む "The tuba in my life:file08.舞曲の物質化"

2010年3月21日

The tuba in my life:file07.ポリフォニーの解体

doublebelltuba.jpg3つめのキイ・ワード"ポリフォニーの解体"について。
左の写真は今回初登場、ダブルベルのテューバです。4番ロータリーを押すことでトロンボーンのベルに切り替わります。1~3番、5番と6番は普段どおり、音程を作るために使いますが、トロンボーンのベルに切り替わるときには随分とへっぽこのD管になっているため、フィンガリングが煩雑になっています。
このタイプの楽器は20世紀初頭にユーフォニアムなどでよく見られたもので、また、(当時の雑誌でしか確認していませんが、)20年ほど前にズジシスワフ・ピエルニクが来日したときにこのようなものを使っていたようですね。
この楽器を使ったのが次の曲。

マショー三態 Trois aspects de Guillaume de Machaut

ギョーム・ド・マショーの音楽は14世紀のアルス・ノヴァにおけるひとつの到達点といえる。ハーモニーの概念がない時代の絡み合ったパートはしかし、人間の耳には必ずしもそれぞれの線が分離して聞こえやすいとは限らない。『ポリフォニーの解体』では、テューバ(ダブルベル)とピアノで各パートを裁断し一旦マショーのポリフォニーを分解し、元の線にこだわらずに再構築した。もちろん原曲のポリフォニーは復元されるのだが、まるで様々な色や柄の布が切り離されて、隣同士と新しい脈絡を形作るパッチワークのように、それぞれのパートは楽器や音域に関わらず自由に飛び散ることになる。使用楽曲はつぎの通り。

1.ロンドー《薔薇よ、百合よ、春よ》 Rondeau "Roze, liz, printemps"
2.バラード《婦人よ、見ないで》 Ballade "Dame Ne regardes pas"
3.ダヴィデのホケトゥス Hoquets David



今までのこのコンサートの関連記事はこちらから、またコンサート日時、場所の詳細は「続き」からどうぞ。

続きを読む "The tuba in my life:file07.ポリフォニーの解体"

2010年3月20日

The tuba in my life:file06.オブリガートの剥離

さて、引き続き"le tuba rencontre..." vol. 6の情報です。以前のエントリで「4つのキイ・ワード」「テキストの離脱」お知らせしたわけですが、今回は「オブリガートの剥離」について。

モーツァルトより以前、そしてベートーヴェンの一部の曲では、「◯◯とピアノのためのソナタ」といえばピアノがメインとなり◯◯はオブリガート楽器だった。オブリガートにはオブリガートとしての書法があって、通常それだけを抜き出して演奏してもあまり魅力的ではない。
しかしチューバにとって、オブリガートパートはこの楽器の質感が強調され得る別の魅力を内包している。そこで「◯◯とピアノのためのソナタ」からオブリガートパートを引き剥がして聴いてみようというのが『オブリガートの剥離』の趣旨である。方法は非常に簡単。

今回はL.v.ベートーヴェンのソナタ ヘ長調Op.17 (1800)でこの試みを行います。この曲はホルンソナタとして知られ、ベートーヴェン自身によるチェロへの編曲版もしばしば演奏されますが、今回は、さて...。

今までのこのコンサートの関連記事はこちらから、またコンサート日時、場所の詳細は「続き」からどうぞ。

続きを読む "The tuba in my life:file06.オブリガートの剥離"

2010年3月19日

ドナトーニ「che」覚書

先日のeX.13「フランコ・ドナトーニの初演作品を集めて」@杉並公会堂にお越しいただきました方々、ありがとうございました。

ドナトーニのチューバソロは、その存在は10年くらい前から耳にはしていたのですが、実際に楽譜が手に入ったのは先年のことでした。今回念願叶って日本初演の機会をいただき、大変嬉しく思います。曲のデータを、今後のために備忘録として残しておきます。

フランコ・ドナトーニ(1927-2000) チューバ・ソロのための「チェ」(1997)

彼の作品リストの中では後期に当たるこの曲は、音楽学者のルイージ・ペスタロッツァ Luigi Pestalozza (1928-)の70歳を祝って作曲された(70歳を記念するアンソロジーに掲載されたとの話もあるが、未確認)。題名の「チェ」(che)はアルゼンチン生まれの革命家で、キューバのゲリラ指導者であったチェ・ゲバラに因んだものとのこと。彼の生年が1928年であることがいくらか関係しているかも知れない。
編成は無伴奏のチューバ・ソロで、ゆっくりとしたテンポの第一楽章、はやいテンポの第二楽章の2つからなる。曲中、sord.sucra(暗)、sord. chiara(明)の2つの音色のミュートの指定があるが、同じような例として、ジャチント・シェルシのチューバ(などの低音楽器)のためのソロ「マクノンガン」を挙げておくべきだろう。
第一楽章は極めて静的な楽章。中間部ではモチーフが大きく引き伸ばされる。前述のsord.sucraを装着後、トリルへと発展するフレーズが突如途切れて、「楽器を置くジェスチャーをするのだが、しかし...」という指示と、それに続く音符が示され、多少の演劇的要素が挿入される。
続く第二楽章は大きく分けて4つのセクションから成る。総じて低音域が支配的。第一楽章の終結部に引き続きsord.sucraのままで開始される第一セクションは単音から二音の半音下降グループで形成される。ミュートを外した第二セクションは第一セクションの下降音型が更に強調され、3種類のアーティキュレーションによってグルーピングされる。続く第三セクションは変わって上行音型のアルペジオ。第四セクションはこれまでのセクションが複合的に組み合わされる。終結部ではsord. chiaraが用いられ、デクレッシェンドして終わる。両楽章を通じて所々に「チェ」=「che(ド・シ・ミ)」の音名象徴が織り込まれている。

2010年3月14日

03/26「木のラッパ」残席僅少

20100326.jpg

20100326b.jpg

昨日3/26のコルネット(ツィンク)とセルパンの演奏会「木のラッパ」の初練習でした。今回共演いただくコルネットの濱田芳通さんは、世界を代表すると言っても過言ではない名コルネット奏者で、練習最中もその美しい音に魅了されてしまいます。プログラムはバロックが主になっていますが、20世紀の日本のポップス(?)もなんとなく予定に入る模様。セルパンのソロは、バスーンの超絶技巧曲として知られるヨハン・フリードリッヒ・ボデッカー(1607-1683)の《ラ・モニカ》によるソナタを演奏予定です。

尚、チラシに同時掲載されている3/27「サクバットとその仲間たち」はお陰さまで予定枚数を終了しました。
3/26「木のラッパ」も残席僅少との事ですので、お越しになられるご予定の方は、早めのご予約をおすすめ致します。

関連サイトはこちら。
アントネッロ公式サイト
アントネッロのファンサイト

木のラッパ コルネットとセルパン ~くねくね珍管楽器~
3/26(金)午後7時開演 近江楽堂@初台オペラシティ3F
入場料 ¥4500(全自由席)
濱田芳通(コルネット)、橋本晋哉(セルパン)、西山まりえ(バロック・ハープ)、矢野薫(オルガン) 
<チケットお取り扱い> アントネッロ・コンサート
03-5685-2725(月~土 10~18時)  anthonello.concert@gmail.com
●1月15日(金)よりチケット発売開始
●この公演のチケットは、イープラスからもご購入頂けます。
btn_buyticket.gif

アントネッロでは皆様おなじみのコルネット。コルネット族の大型楽器に"セルパン"という楽器があります。この楽器も歌劇「オルフェオ」や「メディチ・ブラス」コンサートに登場したため、既にご存知の方も多いかと思います。セルパンはテューバが発明されるまでは低音楽器の花形、メンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」にはこの楽器が登場しますし、ベルリオーズ等も好んでオーケストラに登場させました。今回は「木のラッパ~くねくね珍管楽器」のその音色、風貌の珍しさを強調してコルネット族を特集したコンサートをお楽しみください。

2010年3月 9日

03/18 eX.(エクスドット)13 フランコ・ドナトーニの初演作品を集めて

donatoni.jpg3月18日(木)「eX.13 フランコ・ドナトーニの初演作品を集めて」の詳細です。

演奏会に先立ち、以下の日程でレクチャーも行われます。

experiment:2010年3月12日(金)18:30-21:00
STUDIO 1619 (グリーンSTUDIO)
¥500 (定員20名、予約優先入場制)
ドナトーニの音楽について概観し、幾つかの作品を分析する。(担当:川島素晴)

演奏会はこちら。テューバのソロ曲と山根明季子さんの新作に出演します。
live: 2010年3月18日(木)19:00開演 18:30開場
杉並公会堂・小ホール
¥3000(予約・前売り ¥2500)

ドナトーニ(全曲日本初演)
◆Clair II [cl] (1999)
◆Che [tuba] (1997)
◆Duet no. 2 [2vn] (1995)
◆Small [picc, cl, hrp] (1981)
◆Small II [fl, vla, hrp] (1993)
◆Luci [alto fl] (1995)
◆Luci III [SQ] (1997)
◆The Heart's Eye [SQ] (1980)

山根明季子(新作世界初演)
◆Dots Collection No.05 ―フランコ・ドナトーニへのオマージュ― (2010)
[fl, cl, tuba, hrp, SQ]

出演 : 多久潤一朗fl, 菊地秀夫 cl, 橋本晋哉 tuba, 松村多嘉代hrp, 辺見康孝・亀井庸州 vn, 安田貴裕vla, 多井智紀vc, 川島素晴cond


予約・お問い合わせ:eX.(エクスドット)事務局
090-9824-1982(山根) 090-2901-0481(川島)

続きを読む "03/18 eX.(エクスドット)13 フランコ・ドナトーニの初演作品を集めて"

2010年3月 7日

クラシカル・プレイヤーズ東京

クラシカル・プレイヤーズ東京の演奏会が終わりました。ショパンのピアノ協奏曲第二番のみの乗り番(トロンボーン)。ピリオド楽器使用と言うことで、ブログに掲載するのにうってつけな場面が多かったのですが、バタバタと暮らしている間に結局一枚も取れませんでした。1839年製の美しいプレイエルだけでも撮って置きたかった...。実はショパンの曲に演奏で参加するのは初経験だった(自分の経歴からすれば、そりゃそうですよね)のですが、それがこのような貴重な機会であったことは大変嬉しかったとともに、リハーサルの時に聴いた音や話は個人的にはロマン派の聴き方がちょっと変わってしまうような新鮮な体験でした。
明日からはA=427から440に。個人的にはあまり違和感ないのですが。

2010年3月 3日

The tuba in my life:file05.プログラム

明日からはクラシカル・プレイヤーズ東京が始まりますが、その前に3/30のプログラムを発表します。

"Le tuba rencontre..."vol.6 Guest composer series "The tuba in my life"

橋本晋哉(tuba)、藤田朗子(Piano)、山本裕之(Composition, Produce)

J.S.バッハ, パルティータ イ短調BWV1013 (1720頃).
L.v.ベートーヴェン, ソナタ ヘ長調Op.17 (1800).
F.シューベルト=山本裕之, シューベルト超有名歌曲集 (2010).
G.マショー=山本裕之, マショー三態 (2010).
田中吉史, Aura di Bruno (2008).
山本裕之, 輪郭主義I (2010).

今までの "Le tuba rencontre..."のシリーズとは打って変わって非常にクラシカルな選曲になっていますが、その内の2曲は山本さんによる編曲、残りの二曲にも仕掛けがあります。
田中吉史さんの"Aura di Bruno "はブルーノ・マデルナへのインタヴューをモチーフにした作品、2008年に秋吉台にて初演しましたが、東京での演奏は始めてとなります。
また、前日お伝えした山本さんの新作のタイトルは"輪郭主義I "となりました。

それぞれの解説はまたおってエントリします。
コンサートの日時など、詳細は「続きを読む」からどうぞ。

続きを読む "The tuba in my life:file05.プログラム"

2010年3月 2日

恐怖!大蛇の襲来

contrabass_serp.jpgまずは右のセルパンの写真を御覧下さい。いくつかのセルパンをご覧になったことのある方でしたら、ちょっとキイがたくさんついている楽器だなぁとお思いになるかもしれません。確かにこの楽器の一つの特徴ではありますが、この楽器の本当の特徴はこちらのエディンバラ大学楽器コレクションへのリンクからご覧になれます。
 これは「コントラバス・セルパン」という楽器で、その名の通り、通常のセルパンのオクターヴ下、つまりチューバのC管と同じ16フィート = 4.8768 メートルの長さをもつ1840年代のシロモノです。デカいでしょ?
 このサイズの物としては現存する唯一のもので直接この楽器を指定した曲は知られていませんが、1956年の有名なホフナング音楽祭で用いられ、その後「アナコンダ」というあだ名がつけられました。なんか安直だなぁ。
先程のエディンバラ大学楽器コレクションのページでは、この楽器のインストラクションと音を聞くことが可能。(写真下の「Talk by the player」と「The sound of the serpent」:要リアルプレーヤー)。
 映像をご覧いただくと判ると思いますが、ベル近くのキイにいたってはガッコンガッコン動いていて、正に大蛇との格闘を想起させます。